誰もいない実家で起きた異変

茨城県のある町に、築45年のご実家がありました。最寄り駅まで7キロ、バス停まで2キロ、そのバスも3時間に1本という、車がなければ生活できない場所です。
お父様が入院・施設入所されたのは2年前の春。お客様はお姉様と交代で、月に1回ほど実家に通い続けていました。
けれど、空き家になった家は、その間も静かに傷み続けていたのです。
- 人の背丈を超えるほど伸びる雑草
- 依頼した草刈りが真夏の暑さで数ヶ月待ちに
- 片道2時間かけて通っても、行くたびに新しいトラブル
そしてある日、お姉様が実家を訪れると、家中の障子がビリビリに破れていました。
障子に残っていたのは、4本の爪の跡——。
天井裏に入り込んでいたのは、アライグマでした。
目次
「管理が大変」の先にあったもの
修繕、消毒、片付け。それでも終わらない負担のなかで、姉妹はやがて大きな決断に向き合うことになります。
「家を建てた父には申し訳ない気持ちもありつつも」
そうおっしゃりながら、お父様とも相談のうえ、売却を前提に動き始めたお客様。半信半疑で、不安がいっぱいの状態からのスタートでした。
こんな状況、心当たりはありませんか
管理が大変なのは、決してあなたのやり方が悪いからではありません。
誰も住んでいない家は、想像以上に早く「悲鳴」をあげ始めます。お金も時間も体力も、じわじわと削られていく——それでも、どうしたらいいか分からないまま時間だけが過ぎてしまう。そんなご相談を、これまでたくさんお受けしてきました。
次回予告
このお客様はその後、地元の不動産屋さんを10件近く回りましたが、断られ続けました。そしてついに、ある不動産屋さんにこう言われたそうです。
「50万円払ってくれたら、引き取ってもいいですよ」
父が建て、ローンを返し、人生を過ごした家の価値が、それなのか——。
第2話では、その続きをお伝えします。どうぞお楽しみに。
