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高齢者から高齢者への相続。実家じまいで見えてきた、新しい課題

実家じまいの藤原先生こと、想叶パートナーズ株式会社の藤原尚です。私は、千葉県の佐倉市・八千代市を中心に、相続や空き家になったご実家の片付け、そして売却のご相談を専門にしている不動産コンサルタントです。「実家をどうしたらいいか分からない」「片付けまで任せられる不動産屋さんはいないか」——そんな声にお答えする仕事を、日々させていただいています。
今日は、最近実際にご相談いただいた案件から、少し考えさせられたテーマについてお話ししたいと思います。
相続相談会、満席御礼でした
この記事を書いているのは、2026年9月10日です。先日、9月5日に市内のコミュニティセンターで、司法書士・税理士の先生方と一緒に相続相談会を開催させていただき、おかげさまで満席となりました。その時の様子やご相談内容については、また改めてお伝えできればと思います。
今日は、少し別の角度からお話しします。
「親から子」ではなく「高齢者から高齢者」への相続
今、日本は少子高齢化がどんどん進んでいます。今回ご相談いただいた案件も、まさにそれを象徴するような内容でした。
90代のお父様が亡くなられ、ご実家や預貯金を70代のお子様が相続する——つまり、90代の親から70代の子への相続です。「親から子への相続」と言ってしまうと、子世代がアラフィフやアラ還くらいをイメージされるかもしれません。ですが今は、人間の寿命がどんどん延び、亡くなられる方も高齢、相続を受ける方も高齢という時代になってきています。
本当の意味で、「高齢者から高齢者への相続」が起きているのです。
相続した側の負担は、想像以上に大きい
相続を受けるということは、単純に財産を受け取れるという簡単な話ではありません。さまざまな手続き、家の中の片付け、売却するのであれば不動産屋との折衝や交渉——こうした一連の作業を、70代のご高齢の方お一人でやっていくのは、率直に言って、非常にしんどいことです。
実際にお話を伺っていて感じたのは、いわゆる「相続あるある」とは少し違う、独特の重さでした。
市役所の手続き一つが、体力的に堪える
若い世代であれば「ちょっと面倒だな」と感じる程度のことでも、70代の方にとっては、それだけで体力的にこたえます。行動力も、昔と違ってだんだん衰えてきます。理解力といった面でも、若い頃と比べれば衰えてくるものです。そうした違った角度からも、大変さが積み重なっていきます。
家の片付けが、体力的にも危険を伴う
ご実家を相続して、いざ家の中を片付けようとしても、亡くなられた親御さんが生前に整理整頓をしておいてくれる、というケースはほとんどありません。多くのお宅で、あらゆる物が溜め込まれています。
それを70代の高齢の方が片付けるのは、非常に大変なことです。50代で相続を受けた方にとっても、家一軒を片付けるのは大仕事であるにも関わらず、70代であればより大変になります。
今回ご相談いただいたお客様のご実家は、エレベーターのない5階建ての団地で、所在階は2階でした。階段を上り下りしながら、生活用品や荷物を片付けたり、処分したりしなければなりません。70代にもなれば、足腰や膝も弱くなってきます。片付けの最中に転んで骨折してしまったら——そう考えると、高齢者が相続を受けるということが、いかに大変なことか、改めて感じさせられます。
ただ捨てるだけではなく、残すもの・処分するものの判断も、一つひとつ行っていかなければなりません。季節によっては夏場の作業を強いられるなど、天候との兼ね合いもあり、なかなか作業が進まないという事情もあります。
ご自身の体調と向き合いながらの作業
ご相談者様ご自身も、持病を抱えていらっしゃいました。70代になれば、体のどこかしらに不調を抱えている方は少なくありません。通院を続けながら、相続の手続きや実家の片付けを並行して進めなければならない——体力的にも時間的にも、負担はどんどん増えていきます。
私がご相談を受けた際には、こうした部分もサポートしながら進めていくので、お一人で抱え込むよりは負担が軽くなります。ですが、誰の手も借りずに、すべてご自身だけでやろうとするのは、本当に大変なことだと思います。
相続は、世代を飛び越えて引き継がれていく
もし、ご自身が相続を受ける立場だとしても、あるいは「自分の親が相続を受けたけれど、体力的にきつくて動けない」という状況であれば、その下の世代——つまりお孫さんの世代が、実際の手続きや不動産の売却を担うケースも出てきます。
相続というものは、年齢の順に、親から子へ、子から孫へと流れていきます。どこかのタイミングで、解決しなければならない問題や、財産として引き継いでいかなければならないものと、向き合う必要が出てきます。
日本が超高齢化社会になったことで、こうした「高齢の親から高齢の子への相続」という問題が、今、実際に起きています。
先延ばしにするほど、次の世代の負担が増える
何も手続きをせず、そのまま放置してしまう方も、中にはいらっしゃいます。ですが、そうすると、さらに下の世代に相続が発生した時、遡って手続きをしなければならなくなり、二重、三重の手間と時間、費用がかかってしまうことがあります。
下の世代に迷惑をかけないためにも、今のうちから動いておく必要があります。自分で動くのが難しいのであれば、第三者や、お子様に頼むという選択肢も、視野に入れておく必要があるのではないでしょうか。
こうした事例は、これからも増えていきます
今日は、日本が超高齢化社会に突入したことで、高齢者の親から相続した子供も、また高齢者である、というお話をしました。こうした事例は、これから確実に増えていくと感じています。今も、同じようなケースで「にっちもさっちもいかない、どうしたらいいか」というご相談を、実際にお受けしています。
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