#0 なぜポッドキャストを始めたのか?

実家じまい 藤原先生の相談室
みなさん、はじめまして。「実家じまい」の藤原先生こと、藤原尚(ふじわら たかし)です。
今日から始まりましたこの番組。千葉県佐倉市のスタジオから、将来の相続、実家の片付け、そして実家じまいを迎えるあなたへ、心が少し軽くなるお話を届けていきます。
記念すべき第0回の今日は、ノウハウのお話は一切しません。 その代わり、なぜ不動産屋である私が人生をかけて「実家じまいの専門家」になったのか、その理由を私の恥ずかしい過去も含めて正直にお話しさせてください。
ダメダメな営業マンだった新人時代
私は今47歳になります。26歳の時に不動産会社に転職をしました。大手不動産仲介会社と言われるところに転職させていただいたんですけれども、右も左も不動産のことはわからない、そんな状態で入社しました。
「大手だから色々教えてくれるんじゃないのかな」なんて甘い考えを持っていたのですが、まったくそんなことはありませんでした。先輩社員に質問をしても、「教えてもいいけどお金取るよ」とさらっと言われるような業界だったのです。
営業未経験で知識もありませんから、いきなり成果が出るわけもなく、成績は常に最下位。 上司からは怒鳴られ、ある時には机を蹴られ、物を投げつけられるような毎日が続きました。
当時は拘束時間も長く、朝早くから終電間際まで働く生活。ストレスも限界で過食に走り、激太りも経験しました。「この業界は自分に合っていないのではないか」と、辞めることばかり考えていたのです。
営業人生を変えた、ある母娘との出会い
そんな時に現れたのが、50代のお母様と20代の娘さんという親子の二人組でした。マイホーム探しのご依頼です。
売上ゼロのダメ営業マンだった私のもとにいらっしゃったお母様は、雨の日も風の日もガスの検針のパートを続け、コツコツとお金を貯めてこられた方でした。その額、実に1,700万円。
母一人で娘さんを育て上げ、歩いて貯められた大事なお金です。そんな貴重な資金で家を買うにあたり、一軒も家を売ったことがない新人営業マンに依頼するというのは、非常に勇気の要ることだったと思います。
私は見よう見まねで先輩や上司に頭を下げながら必死に物件を探し、運良く良い物件が見つかってご契約いただくことができました。
その時に、お母様からいただいた「ありがとう」という言葉。 それが本当に忘れられず、「この不動産という世界で一生生きていこう」と心に誓った瞬間でした。
独立、そして7,000万円の借金と挫折
その後、転職などを経験しましたが、会社員である以上は会社の利益や方針が優先され、「100%お客様のためになる提案」が難しいことに葛藤を覚えるようになりました。「自分が理想とする営業活動を行いたい」と思い立ち、独立を決意します。
これからの中古住宅市場を見据え、中古専門の不動産店をスタートさせました。 当時は新築を売るほうが利益が出るため、多くの業者は中古を敬遠していました。そのため業界全体で中古住宅の知見が少なかったのです。
そこで私は、自社で中古物件を買い取ってリフォーム・リノベーションして売却する事業を始めました。買い手と売り手双方の経験が積め、リフォームの知識もつくと考えたからです。
しかし、プロを自称していた私が最初に買い取った物件で、なんと「隣地との境界トラブル」が発生してしまいました。
解決に時間がかかり、物件は一向に売れません。毎月の固定費だけが消えていき、運転資金は残り1〜2ヶ月で底をつくギリギリのところまで追い込まれました。
当時は最大で7,000万円ほどの借金を抱え、胃潰瘍にもなりました。「自分が命を落とせば保険金で借金が消え、家族に家を残せるのではないか」と、悪夢のような考えが頭をよぎったこともあります。
実家問題との出会いと「実家じまいの専門家」への道
なんとか正攻法で売却しようとマーケティングや営業の本を読みあさり、試行錯誤(PDCA)を繰り返す中で、古い家でもしっかり売却できるノウハウが身についていきました。
そんな中、大きな転機となったのが2020年、コロナ禍のさなかにご相談いただいた40代の女性(一人娘さん)との出会いです。
ご両親が相次いで亡くなり、都内にある「1階が店舗、2・3階が自宅」という実家を相続された方でした。地元の不動産屋に売却を依頼していたものの、コロナの影響もありまったく売れず、連絡すら来なくなって困り果てておられたのです。
じっくりお話を聞いていくと、単に「家が売れなくて困っている」だけではありませんでした。
「両親が残してくれた唯一の財産だから、良い買い手に引き継ぎたい」 「本当は、思い出の詰まった実家がなくなってしまうのが寂しい」 「売らなきゃいけないのは分かっているけれど、日常の生活でいっぱいいっぱいで手がつかない」
実家じまいや売却は、自分が買った家ではないからこそ、複雑な感情や片付けの手間、相談先がない不安がつきまといます。
不動産業者にとっては「単なる1件の物件」かもしれませんが、お客様にとっては「大切な思い出の場所」なのです。ただ売ればいいわけではない——そのことに強く気づかされました。
私が苦労して培ってきた「売却ノウハウ」と「実家問題の感情に寄り添うアプローチ」を組み合わせれば、同じように悩んでいる全国の方々の力になれるのではないか。これが「実家じまいの藤原先生」として活動を始めたきっかけです。
ポッドキャストで伝えたい想い
その後、都内の実家問題が無事に解決してからは、ありがたいことにご紹介や口コミで全国からご相談をいただくようになりました。その経験や不動産業界の裏側をまとめた本を、Amazon Kindle(フォレスト出版ナレッジシェルフレーベル)から出版させていただく機会にも恵まれました。
SNS(InstagramやTikTokなど)でも発信していますが、短い動画ではどうしても伝えきれない本質的な部分があります。だからこそ、時間に制限なくじっくりお話しできるこのポッドキャストを立ち上げました。
この番組は、今まさに実家じまいに悩んでいる方はもちろん、「親はまだ元気だけれど、将来的に実家をどうしよう」と考えている子世代のあなたに向けた番組です。
現場で解決してきた生々しい成功事例や失敗事例、親御さんやご兄弟と揉めずに実家じまいを進めるコツなどを、包み隠さずお届けしていきます。
おわりに
もし今、あなたの頭の片隅に「誰にも言えない実家の不安や悩み」があるのなら、まずは公式LINEに登録して、その胸の内をそのままメッセージで教えてください(概要欄のリンクから無料で登録できます)。
私の苦い新人時代のエピソードなどは、公式LINEのキャラクター「タカ丸」も詳しく話してくれていますので、ぜひ覗いてみてくださいね。
それでは、「実家じまいの藤原先生」こと藤原尚でした。 これからどうぞ末永くよろしくお願いいたします。また次回の配信でお会いしましょう!
